独り旅 <Pの小屋>

北海道


8月2日4:16

2004年7月31日〜8月7日

3日目 8月2日 月曜日

3:40 (道の駅旭川)
思いっきり早く寝たせいか、3時頃目が覚めた。
顔を洗って歯を磨き、シャツを着替えて車を出す。空は青くなり始め。
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(ODO/TRIP)
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(today/all)
4:00 美瑛着。
まだ真っ暗だが、そんな中、セブンスターの木で写真撮って遊んでるうちにだんだん明るくなってきた。北海道って日の出が早くない?
このまままっすぐ進むのもなんなので、十勝岳温泉まで登ってから富良野に降りてくることにする。
国道を突っ切って、まっすぐ十勝岳方向へ。林の中の直線道路を飛ばしたい放題。白樺並木がいい感じ。お薦めできるね。花畑なんかよりいいよ。
4:45 白金温泉を過ぎた途中に展望台を見つけたので寄ってみる。
望岳台というところ。
さっき一瞬だけ陽が差して山陰が見えたが、ここにきたら真っ白け。
登山口にもなっていて、初老の夫婦が熊除けの鈴に、ラジオをつけながら登っていった。あたりはしーんとしていている。そう言えば山ってこんな感じだったよなあ。山岳部にいたことをふと思い出す。
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5:05 北海道って、蚊はいないけど虻や蜂が多い。それに、本当に熊が出そうなのでおずおずと撤収。
5:15 十勝岳温泉着。
温泉宿が一軒と、駐車場があるだけ。トイレもあるので、ここで寝ていく人も多いようだ。景色はまあまあ。やはり登山口になっている。

道路地図には十勝岳PAとなっているが、この駐車場のことかな?
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レ5:40 上富良野に降りてきた。
セブンイレブンでお弁当を買い、適当に車を停めて食す。北海道のセブンイレブンにはポイントカードがあるらしく、どこのお店に行っても「ポイントカードお持ちですか?」と聞かれる。持ってたらものすごいポイントがすぐたまるぞ。毎日行ってるんだから。
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6:20 日の出公園に来てみた。まあ、見ての通り。私的にはそう楽しくない。近くだから寄ってみた。
辺り一面ラベンダーだらけ。昨日の富田ファームよりすごい。
こんな早朝にも人がいる。キャンプしてる人たちもいる。
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6:45 相変わらず無香空間の匂いがしている。丘に登って、まあまあいい眺めを堪能して車に戻る。ラベンダーね。娘どもが北海道と言えばラベンダー、と言うのもわかるようなわからないような。
車を出す。国道237号線を南へ下るのですが、この道は昨日も通っていて面白くないので富良野駅手前で国道を逸れてみる。ふと、麓郷という文字が目に入った。布部駅手前で左に折れて、何となく行ってみる。
7:50 麓郷の森とかいうところまできてみた。何があるのかよくわからないまま。
富良野と言えば、ラベンダーと「北の国から」らしい。そんなもの全く見たこと無いから全然知らない。そう言えば、ガイドブックで見た変な家(拾ってきた家?)が通りすがりにあったなあ。で、まあ麓郷の森に来てみたわけです。
こんな時間なのに、私が付いたときに一組の男女がいた。入れ違いで入ってみる。
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8:05 虫のいっぱい飛ぶ森の中を入っていくと、お店らしいこぎれいなログハウスと、傍らにぼろい家が。これが黒板五郎の家らしい。誰だよ、こくばんごろうって?「あっそ」てな感じですぐ立ち去る。もっと奥にもいろいろあったらしいが、とにかく興味がないのと、虫がぶんぶんうっとおしいので撤収。
「石の家」とか言うのもあるらしいので車で行ってみたが、9時開場なのと見るのに金を取るらしいのでさっさと引き返した。
レ8:10 来た道を布部方面には戻らず、道道253号線で下る。
牧草ロールを積んだトラックが前を走っている。荷台から牧草がはらはらとこちらに舞ってくる。なんだか笑ってしまった。
そろそろガソリンを入れておきたい。実はこの辺でぶらぶらしていたのはGSが開くのを待っていたから。8時ならもう開き始めるでしょう。
レ8:30 国道38号線に出て、南富良野町のJOMOで給油。509.8km走って45リットル、11.3km/l。リッター単価126円・5670円。 77287/509.8
レ9:00 狩勝峠を通過。
わりと景色がよかったのですが、見る見る霧が出てきてあたりは真っ白。
ずっと畑はとうもろこしだったのですが、この辺から白い花の咲く畑がちらほら。なんだろう?綿じゃないよな、蕎麦かな?と思っていたら「そばの館」とかいうのがあった。蕎麦の畑らしい。
レ9:40 道道85号線然別湖(しかりべつこ)付近を通過。すれ違う車もほとんど無く、森の中の山道を気持ちよく走る。気分いい。
然別湖も結構メジャーなところらしいが、湖を眺めることもなく通り過ぎた。
10:10 糠平温泉の鉄道資料館に到着。今回の北海道ドライブの目的はここらへんにあったりする。今地図を見てもこのあたりに鉄道など無いが、昔、国鉄士幌線というのがあって、糠平駅の跡地に作られたのがここです。廃線になった理由は、単に赤字だったからなのですが、ここがやたら有名で人気があるのはきれいなアーチ橋がいくつも残っているから。通常は廃線後に解体されてしまうものなのですが、有志たちの活動によって残されることになり今に至っています。で、その資料がまとまってありそうだったのでこの資料館に来てみた。一応、前もって調べてはある開館は9:00、休館日は月曜日。ん?月曜日?今日は月曜日。がっちょ〜ん!入口には「休館日」の立て札。なんたる不覚!わかっていながら来てしまうとは。ここで資料と情報を集めて動こうと思っていたのに、すべて不可能になってしまった。せっかくなので辺りは見回しておく。 77390/102.7


もっと写真を見たい方はこちらへどおぞ
何もないのでいつまでもいても仕方がない。今日の、いや、今回の旅メインイベント「タウシュベツ川橋梁」を見に行く。鉄道資料館で位置を確認するつもりだったが出来なかったので、いろんなHPでみた記憶だけで位置を推測する。道路地図も持っているのになかなか把握できない。と、いうのもサイトで見た糠平湖は東が上になっていて国道が湖の上を走っている図ばかりだった。道路地図は当然北が上。糠平温泉が下(湖の南)にあるということが理解できずにまごついていた。よく考えたらタウシュベツ川にあるからタウシュベツ橋梁なんだよな。そう思って探したらすぐわかった。
国道273号線を北上、南北に長い糠平湖の南端から北のてっぺんまで車を走らせる。この道が最高!左は森、右は森の向こうに糠平湖、轍も少なくて緩いカーブ続き、車なんてほとんど見ない。5〜6kmはありますが、そりゃもうアウトラン2・Snow Mountainコースな気分。そりゃそうだ、あれはまさに大雪山らしいし。アーチ橋も出てくるしね。当然サウンドトラックかけまくりです。1曲終わる前に駆け抜けちゃいますけどね。瞬間最高速度は言えません。そうそう、日本車にはスピードリミッター付いてるんですよね。
糠平湖北端の発電所があるところから湖畔に沿う林道に入るはずだよな、と思ったらちゃんと道もあったしご丁寧に「→タウシュベツ川橋」の看板も立っていた。さて、林道ですよ。当然未舗装。想像していたよりは遙かに「走れる道」だった。すぐにゲートがある。覚悟を決めるためにいったん車を停めて一服。先に来ていたオフロードバイクの兄ちゃんも一服している。バイクの兄ちゃんよりも先に道に入っていく。地図で見る限り3〜4kmは入っていかなければならない。おそらく定期的に砂利をならしてあり、轍も浅いので底打ちするようなことはない。四万十川源流の道より全然楽。慣れてきたら40km/hくらいで走るようになっていた。「熊注意」の標識が頻繁に立っている。10分ほど砂煙を上げて走ると車を置けるスペースがあり、案内看板もある。私が着いたとき、ちょうど4〜5人が車1台で帰っていくところだった。
入口の様子。
車では入って行けない。行っちゃいけない。
それでも入っていく輩がいるらしく、四駆のタイヤの跡はあった。倒木があって通れないと思いますけどね。
なんか怖い張り紙も。
10:45 200mくらいでしょうか、熊さんには会いたくないので、車のキーホルダーをチャラチャラ音させながらカメラバッグと三脚を担いで歩いたらありました!タウシュベツ川橋梁! 77406/118.9
11:15 写真がへっぽこぴーなので、これの何が面白いのかさっぱりわからないと思います。さっきの糠平駅跡と同じ国鉄士幌線の遺構です。タウシュベツ川を渡っていたコンクリート製の11連アーチ橋で、糠平ダム建設でダムに沈むことになった区間にあります。線路は新線に移りました。糠平駅もこのときに移転しています。糠平湖はこのとき出来た人造湖らしいです。ところがですね、この橋、ダムの水が減る冬から雪解け水で水かさが増える秋までは姿を現します。ある程度水の増してきた頃の写真が素晴らしくきれいなのですが、来れたのは夏になってしまいました。今年は水の増えるのが早いとのことで、7月にはほとんど沈んでいたとのことですが行ってみたらちょっとだけアーチが見えてました。さすが暑い夏、電力の消費は激しいようです。
昭和14年の開通、昭和31年にはダム完成以来30年以上も湖から出たり入ったりしているわけですからそりゃあもうボロボロです。もっと前から存在は知っていましたが、この目で見たい!と思ったのは春頃のJAFメイトです。きれいな写真でした。絶対また来ます。その時はもうちょっと湖面から顔を出していて、晴れていることを祈ります。
そう書いてると非常に気分良く写真撮っていたように感じるでしょ?ところがですね、現場にいたのは私だけ。曇っているくせに気温は高くて汗だく、なぜが大きな蜂が私の周りをずっと飛んでいて落ち着かない。座って一服なんて出来ない。しかも対岸から「ひぎゃー!」とか言う獣みたいな声が聞こえる。熊じゃないだろうな。橋の見える範囲は思うより狭く、どこから撮っても同じような写真。それでも30分くらいいたのかな。遠くに林道を走る車が見える。さっきのバイクの兄ちゃんもこっちを見ながら走り去った。と、いうことはあそこからもこちらが見えるはず。行ってみることにして車に戻る。戻る最中に一組の男女とすれ違った。車を置いたところでもう一組。カメラと三脚を持ったおじさんに「どう?見えた?」と聞かれ、「ちょっとだけ」と笑って答えつつ車を出す。
レ11:25 1kmほど先へ行くと送電線が通っていて、そこだけ木が無いので糠平湖がよく見える。タウシュベツ川橋梁もよく見える。さっき話しかけられたおじさんも見える。
最近、橋の一部が崩落したらしいが、それもよく見えた。本当に、もう何年ももたないのかもしれない。
さっき変な声が聞こえたのはこっち側だ。車が来ちゃうとすれ違えないので、さっさと撤収する。行き違い用のスペースを使ってUターンしましたが、運転に不慣れな方は同じことをしない方がいいでしょう。こんなとこでJAF待ってたらその日一日つぶれちゃうよ。ちなみに、林道は糠平ダムまで続いていますが、あまり気軽に行かない方がいいような道らしいです。来た道をもどり、国道も糠平温泉方面に戻る。本来なら逆に行って層雲峡方向に走るのですが、士幌線のアーチ橋はまだあるはずで見えるのなら見ておこうと思った。
糠平ダムを過ぎたあたりにも橋やトンネル跡があるはずなのですが国道を走っていては見えない。黒石平という駅のあったあたりも何も見えず、ただ通過。夏なので木や草が生い茂っちゃって見えるものも見えない。そのまま上士幌、士幌、と駅のあった町にでたので駅のあったあたりを探してみるが結局何も見つけられず、また糠平湖方面に戻る。戻る道すがらも何も発見できず。ま、走っていること自体は楽しいのでいいでしょう。
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レ11:35
13:00 糠平湖をご機嫌で再び通り過ぎて、国道沿いにある除雪ステーションで休憩。PAみたいになっていてトイレと除雪の資料館みたいなのがある。トイレに行ったついでにその資料館を見ていたら士幌線のアーチ橋の位置が載ったイラストがある。現在地を見ていたらすぐそこに幌加駅の跡があるらしい。行ってみる。ホントにすぐ裏手にあった。ホームと線路があるからすぐわかる。でも草ぼうぼうであとは何もない。森林の伐採で賑わったところらしく最盛期には100軒以上の住宅があったところだそうだが、今は到底信じられない。国道と除雪ステーション、あとは木しかない。もうちょっと山奥に行くと幌加温泉とホロカ温泉という温泉が2カ所あるらしいです。除雪ステーションに数台車が停まっていて、この駅跡を見に来る人も結構いた。 77508/220.0
三国峠を越え、大雪湖畔から大雪山観光道路へ。何も見えないだろうことは承知の上で。すぐに未舗装路になる。それも知っていたので別段慌てもせず。糠平湖の林道よりきれいにならされた道。林道に対して未舗装路という比較がわかりやすいか。たまに舗装路になるが、100mくらいですぐグラベルコースに。そんな道を15kmほど登っていく。途中で向かいから路面をならしている作業車が来た。やっぱりちゃんと保守作業はしているんですな。
14:00 20分ほどグラベルとターマックを繰り返して、大雪山観光道路の突き当たり、銀泉台に到着。車は真っ白。アルミには粉塵が石膏のように積もっていた。ちょっとは涼しいかと思ったのですが、全然。暑くもなかったですけど。
案の定、大雪山があるであろう方向は真っ白け。そこにあったのは車数台とこれから山に入っていくのであろう人々が十数名、山小屋。つまり、なにもない。観光バスが1台停まっていた。あの道を来たのか。対向車はたまんないな。
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14:15
車を降りてしばらくぶらぶらしていたが、何も見えないわ人は多いわでつまんないので撤収。ここに来る道はこの道しかないのでまた同じ道で戻る。来る途中にすれ違った作業車がまだ走っていた。
国道に戻り、大雪ダムから国道39号線で層雲峡方面へ。
層雲峡も別段何も目には入らず、ホテルがずらっとあっただけだった。
しばらく気持ちよく飛ばしていたが、上川駅あたりを過ぎた頃から車が増え始め、目の前を観光バスに塞がれたまま旭川に入った。
「道の駅とうま」でトイレ休憩。やたら車と人の多いところだった。
旭川に入ってからは2車線・3車線道路になったのに流れはかなり遅い。どの車線も流れが同じでだらだらと。急に疲れてきた。
レ16:30 旭川駅に到着。今日は駅前のホテルをとってある。ホテルの位置を確認、周りに何か無いものだろうかとうろうろしてみるが何もない。ただの街。じゃあ、もうチェックインする前にコンビニで買い出ししようと思ったらなぜか駅前にコンビニがない。探しているうちになんとロータリーが!。ロータリーって、駅前のじゃないよ。ヨーロッパみたいな、交差点がロータリー。慌てた慌てた。ただでさえどっち方向に行っていいかもわからないのに、そんなところに入っちゃったらわけわかんなくなっちゃうよ。なんとなくロータリーを抜けてコンビニでビールと食い物を仕入れて旭川駅前に戻る。 77659/371.9
17:15 ホテルの駐車場に車を停める。ホテル横の時間貸し駐車場が契約駐車場。荷物を担いでホテルへ。
旭川ターミナルホテルというなんの変哲もないビジネスホテル。出発前にネットで予約しておいた。支払いはそこで済んでいる。ちなみにシングル1泊朝食付で7875円。駐車場代は別で600円。部屋は12階。普通のシングルの部屋。窓の外も別段面白くもないが、線路が見えるので電車もみえそうだ。夕方5時だというのにしばらく眺めていても電車が来ないのが北海道らしい。早速ビールを空け、デジカメと携帯の充電器を取り出してコンセントを探す。素晴らしいことにコンセントが4個もある。ザクザク差しまくる。テレビをつけてみるが、ローカルなニュースばかりでイマイチ。しばし呆けた後にシャワーを浴びて、買ってきた晩飯を食う。もう、また歩いて町に出ようなどと言う気力はない。たまに通る電車を眺めてたりしてた。1chじゃないのに違和感を覚えるNHKにしたら不思議の海のナディアをやっていた。なつかしいねぇ。OPこんなにかっこよかったっけ?話の内容も全然覚えてない。宇宙戦艦ヤマトとタイムボカンシリーズを混ぜたような。主人公はすっかりおきざりな話だった。こんなんだったっけ?結局最初から最後まで見てしまった。明日の予定などを考えながらもこれと言って決められず、宙ぶらりんなまま24時過ぎに寝た。
今日の走行538km、さいたまから1945km、北海道に入ってから1234km。明日は日本の最北端に行って、あとは適当だ。
77665/377.5 538/1945


4日目に続く
 
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1日目 さいたま-青森-函館-岩内
2日目 岩内-積丹半周-小樽-夕張-富良野-美瑛-旭川
3日目 旭川-美瑛-十勝山温泉-糠平湖-銀泉台-旭川
4日目 旭川-稚内(宗谷岬)-阿寒湖
5日目 阿寒湖-釧路-摩周湖・屈斜路湖-知床-阿寒湖-網走
6日目 網走-野付半島-白糠線跡-浦河
7日目 浦河-襟裳岬-帯広-日高-苫小牧-支笏湖-洞爺湖-函館
8日目 函館-青森-さいたま
出発前にほざいていたこと
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